実はマイナーな漫画が好きな筆者。
その中でもおすすめなのが今回ご紹介する『ぼっち博士とロボット少女の絶望的ユートピア』です。
この作品、なんとアニメ二期の製作が決定した『葬送のフリーレン』の原作者・山田鐘人先生が描かれている漫画なのです。
ぜひその魅力をお伝えいたします。
この漫画の見どころはコチラ
滅亡した世界だけど……
・ポストアポカリプス(滅亡した世界)だけどコメディ
・コメディだけどちょっぴりエモい
・絵が可愛い
・博士とロボットのやりとりにほのぼのする
・ショートショート形式でさくさく読める
それではご紹介いたします!
冒頭からギャグ連発
まず一ページ目からしっかり作品の雰囲気を作っている本作。
掃除をしているロボット少女がソファでお菓子を食べている博士に向かってどいて欲しいと頼みます。
けれど博士は頑として動きません。
そんな博士にロボット少女は一言、
「お前もゴミにしてやろうか」
もう一目で力関係がわかります。
これは創造主である博士に強気な態度をとるロボットのお話なのです。
その後もロボット少女と博士のシュールな日常が続いていきます。
なにも考えずに読めるけど、考えるとけっこうエグイ世界
全体的にほのぼのしており、ロボット少女がなにかに疑問をもって、博士がその答えを教えるというパターンで進んでいきます。
四コマだったり五コマだったりする変則的なショートショート形式で続いていく本作ですが、時折意味深なシーンを挟んだりします。
たとえば博士の過去話や、博士が書いた遺書の話など。
基本的にどのお話もコメディになっているのですが、しっかり読み込むと博士が遺書を残していたり(自分が死ぬことを予見している)、
ロボット少女がいつかひとりぼっちになってしまうことを憂いていたりと、ちょこちょこ悲しい結末に向かっていくことが描写されています。
もう少しかみ砕いて解説すると、
博士自身は学生の頃からロボットを作って友達になることを夢見ていました。
ロボット少女を作り、その夢は叶ったけれど世界は滅んで博士自身も死が近づいている。
ロボット少女は、博士が死んだらひとりぼっちになってしまうことが決まっている……というダークな未来が見えてしまいます。
普段は明るくてほのぼのしててなんの不安もない描写を見せておきながら、
感情を持ったロボットがたったひとりで滅亡した世界で生き続けなければならないという部分を見せてくる。
まるで小説家の乙一先生が書いた『ひだまりの詩』のような世界観!
いまは楽しいけど未来は……という、この二面性を持つ構成に、えもいえぬ不安感を感じてゾクゾクします。
この二面性こそが、「絶望的」で「ユートピア」なのだと僕は思います。
この作品はただ読むだけで楽しむのはもったいない、博士とロボット少女の未来を想像することでもっと奥行きを感じられる作品なのです。
ぜひ読んでみて欲しい
ぼっち博士とロボット少女の絶望的ユートピアはWEBコミックサイト「スキマ」や「DMMブックス」で読むことができます。
気になった方はぜひ登録して読んでみてください!
↓スキマ
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まとめ
この物語は、読者の想像力をかきたてることで本当の面白さがわかる作品となっています。
こればかりはいくら記事で解説しても伝わりようがないので、ぜひ一度読んでみることをおすすめします。
上下巻と手に取りやすい巻数なのも魅力ですよ。
それでは、よしなに。